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冬の北海道では、本州ではなかなか見られない神秘的な現象が多くあります。
でもその多くが天候に左右されるため”運要素”が非常に高く、地元でもなかなか見られない光景も多いんですよ。
はるばる見に来たのに見られない。
そんな外れがほとんど無いけど、非常に珍しくて神秘的な光景が見られるのが氷筍(ひょうじゅん)です。
氷筍については後程詳しく紹介しますが、気温が低ければ1~3月に見ることができる現象なんですよ。
今回はとても珍しい氷筍について、見られるスポットなどを紹介します。
[toc]氷筍(ひょうじゅん)の意味とは「逆さの氷柱(つらら)」
氷筍ってあまり聞かない言葉なので何かわからない人が多いかもしれませんね。
簡単に説明すると、「氷筍とはマイナス3度くらいの洞窟内にできる逆さの氷柱(つらら)のこと」です。
上から滴り落ちた雫が瞬時に凍りついたもので、成長したその見た目が筍(たけのこ)のように見えることから氷筍と名付けられています
北海道で氷筍が見られる場所は3カ所(代表的な所ね)
炭鉱跡の洞窟などで見られますが、規模が大きく一般の人が訪れやすいのは下記の3か所。
- 【初級】中頓別町の中頓別鍾乳洞(なかとんべつしょうにゅうどう)
- 【中級】伊達市大滝区の大滝百畳敷洞窟(おおたき ひゃくじょうじき どうくつ)
- 【上級】登別市のカルルス鉱山跡洞窟
それでは、各氷筍スポットについて紹介していきます。
【初級】中頓別鍾乳洞(中頓別町)の駐車場・ルート・観光ツアー
中頓別町は、白鳥の湖クッチャロ湖近くにあります。
中頓別町には日本最北の鍾乳洞があるんですよ。
氷筍が見られるのは、日本最北の鍾乳洞の中。
入門編なので氷筍までの道のりは一番簡単ですが、札幌から非常に遠い為、中頓別町までのアクセスが大変ですね。
氷筍までの駐車場・ルート
冬は、道沿いにある「中頓別鍾乳洞」の看板付近に駐車してスタートします。
駐車場から鍾乳洞までは、平坦な道を1km歩くだけの入門コース。
ツアーの場合は、丘の方を通り見晴らしの良いところを通りながら鍾乳洞を目指します。
「そうや自然学校」の観光ツアー
中頓別鍾乳洞はそうや自然学校が主催するツアーがあります。
9時と13時の2回開催されるので公共交通機関利用でも参加が可能ですよ。
ツアーの場合、鍾乳洞をライトアップするので、個人で行く場合よりも綺麗に見られます。
途中でティータイムなどもあり、ただ歩くだけでなく色々催しを用意してあるのでとっても楽しいですよ。
アクセス方法
◆車の場合
【高速道路利用】
- 所要時間:約4時間
- 距離:295km
- 高速料金:4,310円(ETC割引:3,020円)[札幌IC~士別剣淵IC]
- ワンポイント:途中にある道の駅「もち米の里なよろ」と道の駅「びふか」は美味しい道の駅です。長距離ドライブの休憩にもってこいですよ。
【一般道利用】
- 所要時間:約5時間10分
- 距離:291km
- ワンポイント:札幌市から浜頓別町まで続く国道275号線1本で行けます。
途中の深川市多度志から美深町市街地までの約100km以上コンビニは一切ないのでご注意ください。
◆公共交通機関の場合
- 交通案内:札幌⇒[JR特急宗谷]⇒音威子府⇒[宗谷バス]⇒中頓別ターミナル
- 所要時間:約4時間40分
- 料金:9,450円(特急8,030円+路線バス1,420円)
- 時刻:JR北海道(特急宗谷)、宗谷バス(天北宗谷岬線)
- ワンポイント:天北宗谷岬線が大幅に削減されたため帰りの便がないため、中頓別で1泊する必要があります。
都市間バス天北号もありますが、中頓別着が夕方、中頓別発が早朝なので公共交通機関の場合は日帰りはできません。
ここも行ってみよう!◆オオワシの森
オオワシというと知床を思い浮かべるかもしれませんが、宗谷地方の方が多く見られます。
特にクッチャロ湖に近い浜頓別町宇曽丹地区(はまとんべつちょううそたん)は、頓別川を遡上するサケやマスを狙うためたくさんやってきます。
多い時は1本の木に30羽以上いる光景も見られることもあるんですよ。
中頓別鍾乳洞より北へ20分程、車で走ったところにあります。
- 見頃:12月上旬~2月中旬
- アクセス方法:中頓別鍾乳洞から浜頓別方向へ約12km
※公共交通機関はありません - 住所:北海道枝幸郡浜頓別町字宇曽丹 GoogleMAP
- 地図:
近隣のおすすめ温泉情報
- ピンネシリ温泉(約20km)
- はまとんべつ温泉(約20km)
- 豊富温泉(約60km)超オススメ!
【中級】大滝百畳敷洞窟(伊達市大滝区)の駐車場・ルート・観光ツアー
氷筍で一番有名なのが伊達市大滝区にある大滝百畳敷洞窟です。
公共交通機関では少し行きにくいですが、車の場合は札幌や新千歳空港からも近い為アクセスが非常にしやすいところにあります。
大滝百畳敷洞窟は、中頓別鍾乳洞とは比べ物にならないくらい氷筍の量があるので圧巻しますよ。
氷筍までの駐車場・ルート
大滝百畳敷洞窟のへは、有料の観光ツアーに参加して見に行きます。
スタート場所は大滝区円山地区。
大滝百畳敷洞窟までは川沿いを約2kmほど歩く中級コースです。
観光ツアーには「私有地を通るためツアー以外手段がない」と書いてありますが、実は私有地を通らないで行けるルートはあります。
残念ながら伊達市から掲載NGとなっているためお教えすることができません。
場所がわからない方は観光ツアー参加に参加しましょう。
- 住所:北海道伊達市大滝区円山町 GoogleMAP
「大滝アウトドアアドベンチャーズ」の観光ツアー
大滝地区唯一の公認ツアーが大滝アウトドアアドベンチャーズ。
他にもいくつかありますが、全て非公認のツアーなのでお勧めはできません。
札幌や新千歳空港からの送迎プランもあり、手ぶらで行けるのも観光客にはありがたいサービスですね。
- ツアー開催日程:1月初旬から3月末日
- ツアー時間帯:①9:00~12:00/②13:30~16:30
- 料金:7,000円
- 予約方法:大滝アウトドアアドベンチャーズHP内に予約フォームあり
- HP:大滝アウトドアアドベンチャーズ
- 集合場所:大滝アウトドアアドベンチャーズ(大滝まちづくりサポート内)
- 住所:北海道伊達市大滝区優徳町113 GoogleMAP
アクセス方法
◆車の場合
- 距離:約100km
- 所要時間:約2時間
- ワンポイント:苫小牧市・室蘭市を通るため高速道路利用は遠回りになります。
国道230号は、中山峠を越えますので運転には十分注意しましょう。
◆公共交通機関の場合
- 交通案内:札幌⇒[JR函館本線(小樽で乗り換えあり)]⇒倶知安⇒[道南バス]⇒大滝小学校前
- 所要時間:約3時間20分
- 料金:3,350円(JR2,100円+路線バス1,250円)
- ワンポイント:大滝へは札幌からの都市間バスで喜茂別で乗り換える方法もありますが、接続できる便がありません。
最寄りの大滝小学校から円山地区までは上り坂を3kmほど歩きます。
近隣のおすすめ温泉情報
- 北湯沢温泉(約7km)
- 蟠渓温泉(ばんけいおんせん)(約12km)
- 洞爺湖温泉(約30km)
[上級編]カルルス鉱山跡洞窟(登別市)
日本の名湯100選にも選ばれているカルルス温泉街近くにあるので、車以外のアクセスも容易な場所です。
アクセスは簡単なんですが、氷筍までの道のりが非常に大変!
苦労するだけあって、氷筍の大きさはカルルス鉱山跡洞窟が一番でかいです。
175cmある私と比べてみてもその大きさがわかると思いますよ。
大きい時は3mを超える年もあるので迫力ある氷筍が楽しみたい人におすすめ!
氷筍までの駐車場・ルート
カルルス温泉街にあるサンライバスキー場からスタートします。
看板がないためわかりにくいですが、ホワイトコース付近に人が通れそうな道があります。
わからない場合はスキー場の係員に聞くと教えてもらうことができますよ。
大体の場所は↓をご覧ください。
中頓別鍾乳洞も大滝百畳敷洞窟も登りはほとんどなかったですが、カルルス鉱山跡洞窟は上り坂を3.6km歩く上級者向け。
往来者も少ない為、雪が降った後はラッセル覚悟です。※ラッセル:雪をかき分けて進むこと、語源は「ラッセル車」
途中、渡渉(としょう)もあるのでなかなか厳しい道のりなので、忍耐と体力が必須ですよ。※渡渉:川を渡ること
- 住所:北海道登別市カルルス町 GoogleMAP
観光ツアーは無し、自力で行こう!
中頓別鍾乳洞と大滝百畳敷洞窟はツアーがありましたが、カルルス鉱山跡洞窟はツアーがありません。
スキー場が入口なのでスキーのレンタルはありますが、スノーシューレンタルは無い為、道具も必要ですね。
2時間近く歩きますので、ある程度冬山登山の経験がないと厳しいですよ。
アクセス方法
◆車の場合
【高速道路利用】
- 距離:約120km
- 所要時間:約1時間40分
- 高速料金:2,640円(ETC割引:1,850円)[札幌南IC~登別東IC]
- ワンポイント:登別東インターの前にわかさいもがあるのでお土産にどうぞ
【一般道利用】
- 距離:約130km
- 所要時間:約2時間40分
- ワンポイント:途中まで大滝百畳敷洞窟と同じルートです。カルルス地区は大滝村をさらに南下し壮瞥町から道道2号線で向かいます。
◆公共交通機関の場合
- 利用手段:札幌⇒[高速バス]⇒登別駅通(道南バス便は登別)⇒[道南バス]⇒登別温泉⇒[道南バス]⇒サンライバスキー場
- 所要時間:約3時間
- 料金:2,670円(1,880円+340円+450円)
- ワンポイント:登別まではJR特急もありますが、料金倍近くかかるため高速バスを紹介しています(JR特急は4,250円です)。
道南バス便(高速白鳥号)と中央バス便(高速むろらん号)でなぜか名前が異なり、道南バス便ではICカードが使えないのでご注意ください。
ここも行ってみよう!◆オロフレ峠
オロフレ峠はカルルス温泉から壮瞥町(そうべつちょう)方面に向かう道道2号線近くにある景勝地。
夏は上まで車で行くことができますが、冬季は道道2号線から展望台までの2.5kmは除雪していません。
スノーシューが必須となりますが、展望台からは樹氷と太平洋が一望できる絶景が楽しめますよ。
- アクセス方法:サンライバスキー場から壮瞥方向へ約10km
※公共交通機関はありません - 住所:北海道登別市カルルス町 GoogleMAP
- 地図:
近隣のおすすめ温泉情報
- カルルス温泉(1km以内)
- 新登別温泉(約6km)
- 登別温泉(約9km)
おわりに
ムーミンに出てくるニョロニョロのようなものが一面に広がる光景は一度この目で見てみたい北海道の絶景です。
ツアーもあるため道具や知識が無くても気軽に見ることができますよ。
雪は少ないですが寒い日が多い為今期も期待できそうなので、冬の行程の一つに加えてみてはいかがでしょうか。